無線通信技術

無線通信技術とは

無線通信技術とは、無線で通信を行えるようにするための技術です。
近年は、IoTの分野で無線通信技術が大いに活用しています。

例えば、「Sub-GHz(サブギガヘルツ)無線」は、1GHz以下の周波数帯を使う無線の総称です。トランシーバーや警報機、車のスマートキー、スマートメータやセンサーネットワーク等に活用されています。業務用の例としては、カゴ台車積載量検知システムや作業員見守りシステム等が挙げられます。

また、「Bluetooth LE」も、近年注目を集める無線通信技術です。近距離無線通信の規格であるBluetoothのうち、省電力に特化するために登場した通信方式が、Bluetooth LE=(Low Energy)です。スマートデバイスとの親和性が高いことも特長です。

このほか、PHSや特定小電力無線を使った「無線検針装置」などもあります。例えば、水道検針の際に、水道メーター自動検針システムから、PHS回線を利用して、メーターの検針値や漏水情報などを自動検針センターに送信する仕組みに使われています。

無線通信技術開発のポイント

無線通信技術開発のポイントとしては、先述のようなIoT分野で数多くの実績と経験を積み、高度な技術を複数持ち、臨機応変に対応できる力を有することです。

無線通信技術といってもさまざまな種類があることから、一つ一つのケースに応じて、適した技術を適用していく必要があります。

ディー・クルー・テクノロジーズの無線通信技術の特長

当社では、カゴ台車積載量検知システム、作業員見守りシステム、無線検針装置といった無線通信技術の開発事例があります。

カゴ台車積載量検知システムの開発事例では、カゴ台車に廃棄ダンボールを積載し、一定量が載っていたら台車を交換する人的作業を、メッシュネットワークを使用した独自プロトコルやSub-GHz帯を使用した長距離無線通信を用いた無線通信技術で自動化しました。

無線検針装置の事例では、作業員が1台1台、電力検針を行っていたところ、公衆網を使用して検針したい、気象情報も同時に収集したい等のニーズに対して、無線検針装置と気象センサ装置、啓発表示板を設計しました。

このように、当社では多様な無線通信技術を持ち合わせており、ケースに合わせて対応することができます。

無線通信技術による課題解決例

●事例1 「カゴ台車積載量検知システム」

課題

ある工場では、使用済みの廃棄ダンボールをカゴ台車に積載し、一定量が積まれた後に専門の見回り要員によってカゴ台車を適宜交換するといったことを行っていました。こうした中、廃棄ダンボール量の時間帯の傾向などを分析し、要員配置の最適化を行いたいと考えました。

解決策

この課題に対して当社は、カゴ台車に不定期に廃棄されるダンボールの量を検出する仕組みを開発しました。カゴ台車に設置したセンサが満杯状態を自動で検知し、作業場内の隅々まで通信できるメッシュネットワークを構築することで、複数のカゴ台車(ゴミ箱)を一括監視できるようにしました。
既に2.4GHz無線LAN環境を構築済で、新たに2,4GHz帯が使用できなかったため、SubG帯(920MHz)のマルチホップ無線通信を使うことで無線LANとの混信を防ぎつつ、工場や物流倉庫など広い場所で無線通信を実現いたしました。

●事例2 「作業員 見守りシステム」

課題

ある製造業などの工場においては、スタッフが作業中に転倒などの事故が発生すると、長時間気づかないことがあり、定期的な見回りで発見している状況でした。これを受け、気づきを早くするための補助装置として、位置を含む事故情報通知を受け取りたい、事故を未然に防ぐために「つまづき」などの事故報告書にならないレベルの情報を収集し、改善したいというニーズもありました。 

解決策

配線工事を行わず、IoTネットワークインフラが簡単に構築できるシステムの構築を行いました。複数フロアや建屋をクラウド画面で一括監視することが可能になる、増設、変更が容易で、隅々まで途切れない無線環境を実現。さらに作業環境の温度・湿度も監視できるようにしたことで、環境改善にも利用できるようになりました。

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